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今回ご登場いただくのは、
埼玉県立大宮南高等学校の
井上輝也(いのうえ てるや)先生です。
昨年の4月から、ご自身の授業の大改造(!)をされてきました。
その結果、定期テストの平均点も10点以上アップと、
着実に成果が現れています。
▲どんなきっかけで、授業を変えようと思ったのですか?
井上先生:
以前は「精読」中心の授業をしていました。
「意味がわかなければ、英語は読めない」。それが理由でした。
でも、予習で英語の意味を必死に調べてきて、
授業中、必死になってノートをとる生徒をみると、
だんだん悲しくなってきました。
生徒のノートをのぞくと、書いてあるのは、少しの英語とたくさんの日本語。
「これじゃ、英語力つかないよな・・・」と、気が滅入りました。
でも、それが私の授業だったのです。
悲しい理由は、それだと確信しました。
生徒には、もっとたくさん英語に触れる授業が必要だと思ったのです。
▲具体的には、何をされたのですか?
井上先生:
授業を、講義方式から「トレーニング方式」にチェンジしました。
もう、なにからなにまで、大改造です(笑)。
私は、バスケットボール部のコーチをしていましたので、
この大改造を「バスケットのチーム作り」だと考えました。
教室は、英語トレーニングを行う「コート」。
目指すのは、「個人の能力アップ」と、「チームプレー」。
コートでは「少しの理論」と、理論を習得するための「たくさんの練習」。
「これだ!」と思いました。
こうして、「音読で攻める授業」が始まりました。
スラッシュ・リーディング、リピート、シャドーイング、速読、
ペアワークなど、生徒の能力、欲求を感じ取りながら、授業をしてきました。
英語の「自然食品」も欠かせません。
映画のセリフ、洋楽やAFNの聞き取り。これも、音読で攻めました。
この改造を進めはじめてすぐに、
生徒には、英語をもっと「ぺらぺら」しゃべりたい、
もっと「すらすら」読みたいといった純粋な欲求があることに、気づきました。
これを使わない手はない、と思いました。
音読にあたって注意したのは、
まず、和訳を読んで英文の内容を理解してから、音読をすること。
それから、音読を何度も行った後に英語を聞き、
英語が「聞き取れる」、英語で「理解できる」という実感を
生徒に与えることでした。
生徒たちは、今ではAFNの「速い英語」も大意を理解できるようになりました。
もちろん、50分の授業のあとの生徒の自己評価ではありますが。
でも、生徒1人ひとりのなかに、
「この方法ならできる」という自信が生まれたのです。
▲なるほど。生徒さんの反応は、いかがでしたか?
井上先生:
驚きだったようです。
オーラル・コミュニケーションとその他の授業が別物と考えていた生徒たちは、
「英語をしゃべりまくる」という授業に魅力を感じてくれました。
「教科書が読めるようになった」「復習するのが苦にならない」
「(英語学習が)続けていけそう」などの声が聞けるようになりました。
「英語ができる+楽しい+継続する=成績が上がる」、
といったごく当たり前の方程式に、なぜそれまで気づかなかったのか。
今となっては、不思議なくらいです(笑)。
▲逆に、苦労されたのはどんな点でしたか?
井上先生:
和訳中心の授業に慣れ、これまで英語に自信があった生徒にとっては、
トレーニング中心の授業は「不安」そのものでした。
そんな生徒たちにはトレーニングの効果を体感させ、
徐々に不安感を取り除きました。
次に、授業準備についてです。
今まで以上に、授業の準備に時間をかけるようになりました。
私自身が、あらゆるパターンの音読をリハーサルしました。
それは、生徒たちの苦労するところを的確にアドバイスし、
安心感を与えるためでもありました。
「音読で攻める授業」=「教師も喋り捲る授業」です。
それから、
音読筆写やディクテーションをする際、もっとも気をつけたことがあります。
それは、「生徒が主体的にトレーニングをする環境をつくる」ことです。
はじめは、熱心に、積極的に取り組む生徒を見て、
「もっとたくさんトレーニングをさせたい」、と
私自身がつっぱしってしまう時もありました。
でも、それは間違いでした。
英語トレーニングは、生徒が主体的にやるか、
強制的にさせられるかで、効果が明らかに違います。
先生に「やらされる」のではなく、生徒が「すすんでやる」環境づくりに、
いちばん心をくだいています。
▲先生ご自身の中にも、変化がおこっているようですね。
井上先生:
はい。私自身、英語トレーニングが楽しくなりました(笑)。
自分でトレーニングしている分だけ、授業中でのアドバイスが具体的になり、
とっさのトレーニングの微調整ができるようになりました。
これは生徒の信頼を得る、一番の近道です。
また、次の試験までの範囲をこなすだけだったのが
今では「次の試験までこの力を高めよう」といった具体的な目標を
生徒に伝えられるようになりました。
なにより一番変わったのが・・・、
自分自身、英語の授業が待ち遠しいんですよね、以前より。
トレーニングを授業に取り入れると、生徒も、先生も元気になれる。
そのことを、実感しています。
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trainer@icconsul.com
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