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[ インタビュアー ]
大塚千春先生
  英語トレーニングで授業改善を進める先生方に、APETで講師を担当する大塚千春先生がインタビューしました。

このインタビューは、英語教員向け無料メールマガジン「集まれ!英語教員−生徒が伸びる英語トレーニング−」に連載しているものです。メルマガにご登録いただくと、最新のインタビューがお読みになれます(解除はいつでも可能です)。

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第46回 生徒と一緒に伸びていける人間でありたい
    〜 英語力・指導力を見つめながら 兵庫県 中学校 小川 務 先生
 今回ご登場いただくのは、
 小川 務(おがわ・つとむ)先生です。

 忙しい教育現場の最前線で
 日々頑張っておられる小川先生。
 そのエネルギーはどこからやってくるのか、
 じっくりお話をお聞きしました。

 目の前の生徒さんに真摯に向き合うその姿勢に、
 きっと元気をいただけると思いますよ。

(大塚) 小川先生は、今年で何年目ですか?
   
(小川)

今年で、ちょうど18年目になります。

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(大塚) 今のご勤務先は、兵庫県の中学校ですよね。
どんな学校なのでしょう?
   
(小川)

学校は、兵庫県の中東部にありまして、
京都府に隣接する山間部のとてものどかな田園地帯にあります。
現在話題になっている「丹波竜」発掘現場の近くなんですよ。

現在勤務している学校はちょうど2年目になります。
2、3年前までは生活指導(生徒指導)が大変だったようですが、
現在はとても落ち着いた学校になってきています。
学校規模は各学年3クラスで
全校生徒数は316名と、この近辺では普通規模の学校です。
    
それから、学校の特徴と言えることがあります。

ちょうど、転勤してきた昨年、
年度当初の目標としてまず打ち出されたのが
「わかる授業」を創っていこうということでした。
本年度は、さらに「わかる授業」に加えて
「生徒の意欲がでる授業」をいかに創造していくかが
つけ加えられました。

そのため、本校では全職員が必ず1〜2回は
自分の専門である教科指導の授業と道徳の授業を
他の職員に公開し、検討し合う取り組みを行っているんです。

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(大塚) 興味深いですね。
具体的には、どんな風に進めているんですか?
   
(小川)

授業を公開する際には、
「わかる授業」「生徒が意欲的になる授業」のために
事前にどんな点を工夫したのかを指導略案につけ、明らかにするんです。
公開授業が終わったあとに、グループ単位(参観もグル−プ単位)で
研修会を行います。
    
その内容は定例の職員会で報告され、
職員全員の共通理解としていく取り組みなんです。

これは結構大変なのですけれど(笑)、
生活指導に明け暮れ、本来の私たちのするべきことを
どうしても見失ってしまいがちなので、
頑張らなければと思い、取り組んでいます。

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(大塚) やってみて、どんな感想をお持ちですか?
   
(小川)

そうですね、色々あるのですが、
特に、強く感じているのは、英語の授業であれ道徳の授業であれ
授業で生徒が元気になり、教師も元気になる。
そうありたいな、ということを常々思っています。

「生徒が元気になる」という視点では、
学校行事に代表される様々な教育活動の中でも、
生徒たちに満足感や充足感をもたせるための取り組みが
進められています。

具体的な中身はたくさんありすぎて
お伝えしきれないのが残念ですが(笑)。

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(大塚) 授業での生徒さんの様子は、いかがですか?
   
(小川)

生徒は人懐こく、明るい元気な生徒が多いですね。
そういえば、先週、面白いことがあったんですよ。
   
本年度、新校舎建築が行われている関係で、
窓を開けるとかなりの雑音が教室に入ってきます。

そんな中、先週私は1年生で英語の公開授業をやったんです。
その授業で、生徒たちは
外の雑音に負けないくらい大きな声を出して、授業に集中してくれました。

授業は、“He's 〜. She's 〜. ”を使って、
人を紹介しあうという内容でした。
生徒たちは、最後にはシートを見ないでも
参観していただいた先生方を友だちに紹介することができ、
とても楽しく、元気に授業ができたと思います。
    
もちろん、公開授業の反省点はたくさんあったのですが、
生徒が元気に活動している姿をみて、
私も生徒に元気をもらった気がしました。
うれしかったですね。

私がICCを知ったのは、本当に偶然だったんですよ。
2004年に、文部科学省が打ち出した
「『英語が使える日本人』育成のための行動計画」の一環として
実施された「英語教員集中研修」に、1年間参加しました。
 
その研修で、明けても暮れても
TOEIC受験のための練習問題ばかりをやらされました。
その研修会の帰りに、書店で偶然手にしたのが
ICCから出されていた何かの書籍だったんですよ。

私は、過去に英検等は受験した経験はあったのですが、
学校現場がこれほど忙しいのに、なぜ学校現場を犠牲にしてまで?と
思っていました。

でも、次の2005年度に中学1年生をもたせていただいたとき、
中学校へ入学してはじめて英語に接する生徒たちを前に、
生徒とともにもう一度、私自身も英語学習と向き合ってみようという気持ちが
フツフツと湧き上がってきました。

「生徒に英語の力をつけるためのノウハウももう一度検証し、学んでみたい。
そして、生徒とともに伸びていける教師になりたい。」と改めて思い、
ICCの書籍をもう一度見直し
教材“English Trainer”の申込をすると同時に、
APETにも参加させていただいた次第です。

   
(大塚) そうでした、小川先生がAPETに初めて参加されたのは、
2005年の夏でしたよね。  
初参加の感想は、いかがでしたか?
   
(小川)

最初、とっても緊張しましたね。
初めて参加したのは「授業力アップセミナー(C)」だったのですが、
参加後、スグに授業に活用することができました。

その年、2年生・3年生対象の
選択授業「英検にチャレンジ!」という講座を
持たせていただいていました。
特にこの授業では、夏にAPETで学ばせていただいたことを
取り入れながら、英検の過去問等を利用させていただいて、
特にリスニングのトレーニング法等を生徒に指導できたと思います。

生徒たちに実際に体感させてやる気を起こさせる手法は、
大変よかったと思っています。

そして、多くの先生方と交流できたのもよかったですね。

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(大塚) その後も、引き続きAPETにご参加いただいていますが、
最近は、授業にどのように生かしていらっしゃいますか?
   
(小川)

ちょうど、先週、授業を公開したんですよ。
その話をさせてください。

1年生の授業では、
まず教科書の英文の文法事項や意味を理解させ、
ターゲットとなる英文を見ないで話せるようにするために
「書く」活動を取り入れました。

意味を理解してから書く練習をすることで、
生徒は、英文が完全に言えるようになりますね。

その後、実際に活動になると、
生徒たちはスムーズに活動することができました。
やはり、書くことは大切だな、と再認識しました。

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(大塚) なるほど。書くことで、
正確に英文を話せるようになるということですね。

   
(小川)

その通りですね。
2年生・3年生の選択授業では、
本年度これまで習った文法を改めて整理して使ってみよう!
という授業に取り組んでいます。

選択授業なので、希望者を募っているのですが、
2年生・3年生とも30名近い生徒が取り組んでくれています。

これは、この4月に参加した山縣画児先生の
「Active Grammar」を少し参考にさせていただいております。

★「Active Grammar」
  〜" English Trainer"定期購読者対象の
     文法を強化する1日講座。
           
もちろん、さまざまなレベルの生徒がいますので、
そのままそっくりというわけには行きませんが、
「わかった!」「読めた!」「書けた!」「言えた!」
といった点を意識し、ヒントを頂きながらやっています。

生徒には、最後に「英語を使えた!」という体感を持って欲しいので、
英語を使う場面を考えるのに準備時間がかかってしまいますが、
そのせいか、みんな楽しく活動ができていますね。

廊下で生徒たちと出会ったときには、来週何やるの!といった調子で
楽しみにしてくれているようです。

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さらに、最近の試みとして、
教科書のターゲットの英文の小テストを行っています。
これは、この6月からスタートしました。

小テストに向けてのトレーニングとして
「音読筆写」を取り入れたところ、
クラスの9割以上の生徒が満点をとってくれました!
うれしいことです。

そして、たまにALTに頼んで、
学んだ英文を自然な速さで、さまざまな場面を想定しながら
読んでもらうこともあります。
生徒にとっても、新鮮なようですね。
事前にALTに説明してやってもらうと
ニコニコしながら自然な英語の速さで、
しかもノリノリで(!)読んでくれます。
アルファベット指導にも、大いに効果を発揮させてくれました。
ディクテーションの活動にも、役立つと考えています。
ディクテーシュンの場合は、
聞き取った英文とその日本語の意味を書かせるとか
いろんなバリエーションが考えられますよね。
       
次の新指導要領では、
「聞くこと」「話すこと」「書くこと」「読むこと」の4領域の
バランスがとれたコミュニケーション活動が求められていますし、
こういったトレーニングの中に、
きっと役にたつヒントがたくさんあるように思います。

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(大塚) 小川先生ご自身の更なる英語力アップのために、
どんな風に学習されているのですか?
   
(小川)

のっけから申し訳ないのですが(笑)、
ついつい、怠けてしまうこともありますね。

以前は、空いた時間に取り組むという風にやっていましたが、
最近は、就寝前の1時間は確保するようにしています。
就寝までに時間が確保できるときは、
" English Trainer"ですね。
早く起床した時は、復習します。

それから、多くの先生方に共通すると思うのですが、
やっぱり通勤時間がポイントですね。

私の住んでいる地域は交通の便が不便で、
通勤もやはりマイカーです。通勤時間は20〜30分でしょうか。

その間、CDで前夜トレーニングしたことを
車の中で口ずさみながら、学校までトレーニング。
(交通には気をつけていますよ、もちろん)

田舎ならではですが、
学校近辺で信号につかまってしまったときには、
生徒たちが近寄って来るんですよ。
こっちはボリューム上げて
" English Trainer"のCDを聞いていますから、
生徒たちはギョッとしていますね(笑)。

あとで学校で生徒に会うと、
「先生、英語が聞こえてたで!」と言われるので、
「そうだよ、先生は英語のトレーニングをしてたのだよ」と、
素直に答えています(笑)。

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(大塚)  先生の今後の目標を教えてください。
   
(小川)

そうですね、自分自身に関して言えば、
文科省が提示しているTOEICスコア730点をクリアできるようにします。
昨年、TOEIC Bridgeも受験しました。
ほぼ、できたと思います。

授業ということで考えると、
3年間を見通して、指導した生徒全員に
英語に興味をもってもらえるように指導し、卒業させたいです。
そして、私自身も生徒といっしょに伸びていける人間で
ありたいと思っています。

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(大塚) 最後に、全国の読者の皆さんへメッセージをお願いします。    
(小川)

教科の指導、部活指導、生活指導等々、
日頃学校現場はたいへん忙しいです。

その中で、私たちは日々生徒に目標を持たせる指導をしています。
その一方で(人により違うと思いますが)、
私自身も目標をもって生きていきたいと願っています。

そのために、自分が専門としている英語学習に
まじめにもう一度向き合ってみる。
そのためのトレーニングを積む。
その結果として、私自身の英語力ももっと向上していけたらいいなあと思います。
そのことで生徒に返せることは、しっかり返していきたい。
自分の英語力・指導力を見つめつつ・・・。

そんな同じ思いで取り組んでおられる、全国の先生方のことを思いながら
日々精進していきたく思います。
これからも、どうぞ、よろしくお願いします。

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(大塚) 小川先生、ありがとうございました!
   
       

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