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[ インタビュアー ]
大塚千春先生
  英語トレーニングで授業改善を進める先生方に、APETで講師を担当する大塚千春先生がインタビューしました。

このインタビューは、英語教員向け無料メールマガジン「集まれ!英語教員−生徒が伸びる英語トレーニング−」に連載しているものです。メルマガにご登録いただくと、最新のインタビューがお読みになれます(解除はいつでも可能です)。

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第49回 自分に負荷を掛けつつ、楽しむ!
    〜 先生の英語トレーニングのコツ 兵庫県 高等学校 T.S 先生
 今回ご登場いただくのは、
 T.S 先生(兵庫県)です。

 私(大塚)は、企業や学校にお伺いして
 英語トレーニングの研修をさせていただく機会が多くあります。
 社会人・学生に共通して言えることは、
 「目標が明確な人は、結果を出すのが早い」ということです。

 では、英語の先生の場合は、どうなのでしょうか?
 今回ご登場いただくT.S 先生は、
 明確な目標を持って、英語学習に取り組まれています。
 その姿勢とトレーニング方法は、大いに参考になると思います。

(大塚) 現在、留学を目指されているそうですね。
   
(T.S)

はい、そうなんです。
私は、約15年間、高校生を中心に、高等学校や塾で教えてきました。
その内2年間、大学院で勉強し、今は留学を目指しています。
大学を卒業して以来教職に就いていますが、
もっと勉強したいという思いはずっと持っていました。
大学院で勉強し直したのもそのような思いからです。

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(大塚) 大学院では、何を学ばれたのですか?    
(T.S) 英語学を専攻しました。学ぶうちに、英語そのものに魅力を感じ、
もう少し深く勉強したいというところから、
漠然と、留学を考えるようになりました。

「ならば、さらに英語力をつけねば・・・!」と一念発起し、
2年前から語学学校のTOEIC受験コースに通い始めました。
というのも、英語力アップのためには、まずTOEICを定期的に受験して、

自分の実力を測るところから始めようと思ったんです。
ですので、留学は「早くて5〜6年後に渡航できれば・・・」と
考えていましたね。
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(大塚) 当時、ご自身の学習はどのように進めていたんですか?    
(T.S) そうですね、語学学校の予習・復習と、
ラジオの語学講座を聴く程度のものでした。

今思えば、ひとつひとつのトレーニングの目的を意識することもなく、
ただ、漫然と問題を解き、聴き、音読し、ディクテーションしていただけでした。
当然、TOEICのスコアも思わしくなく、
もっと、根本的に「聴く・話す力」をつけるには何をすればよいのか、
ずっと悩んでいました。

そんななかで、APETに出会ったんです。
2007年の夏に、まず「英語力アップセミナー」に参加しました。
ここで、様々なトレーニングの方法と、
各トレーニングの目的をしっかり教えていただき、
自分自身のトレーニングはもちろんのこと、
学校や塾での授業に活かせる具体的なスキルを教えていただきました。

やはり、きっちりとトレーニングの目的を理解して、
「何のためにこのトレーニングをするのか」を意識でいるようになると、
実力アップも早いですね。

まだ、各大学が要求している規定スコアには達していませんが、
このままトレーニングを継続することで、なんとかなりそうだな、という
明るい予感がしています(笑)。
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(大塚) 明るい予感、よかったです!
具体的には、どのようにトレーニングされていますか?
   
(T.S) APETのテキストでもある”English Trainer”(略称:ET)を
定期購読し、普段のトレーニングに生かしています。
ETは、付属の「活用ガイド」にのやり方に沿って、トレーニングしていますね。

ETを使って「活用ガイド」に沿ったトレーニングを実施し、
そのあと、オプションとして
ヴォーカル・アイ・シャドウイング、速音読、暗誦を行います。

最近では、一連のトレーニングを継続した成果で、
ETの各ラウンド(100words 前後)の英文を、
20分前後で、暗誦までできるようになりました!
暗誦をやるようになって、
暗誦がスピーキング力につながっていることを実感しますね。

さらに、CDのモデルリーディングと同じ、
あるいはそれより速いスピードで音読することでも、
TOEFLの、おそらく日本人にとっては一番やっかいな
スピーキングのパートに対応できるようになったように感じます。

トレーニングを始めた頃は、ETのみに限定して実施していましたが、
今はトレーニングの手順にも慣れてきたので、
ETに加えて、別の教材にもチャレンジしています。
でも、基本のトレーニング方法は、ETのトレーニングと同じですね。

映画が好きなので、DVDをレンタルして、
スクリーンプレイ・シリーズの台本を見ながら
ボーカル・アイ・シャドウイングに挑戦しています。
あまりの速さについていけないのが実情ですが(笑)、
同じ映画を何度も借りて、懲りずに練習しています。
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(大塚) 興味がある映画だと、何度もトレーニングできますよね。
他には、どんなことを?
   
(T.S) 実は今、有名人のスピーチの暗誦に挑戦しているんです。
自分でも、無謀だと思うんですが(笑)。
JFKのInaugural Addressと、2004年の民主党大会での
B.オバマの演説(こちらは、語学学校の課題でもあります)に
果敢に挑んでいます・・・。
結構辛いんですが、自分自身に負荷をかけつつ、楽しんでいます。

今は、地元で、語学学校の留学コースに所属しています。
どの授業もネイティブの先生に教えていただいているのですが、
ヴォーカル・アイ・シャドウイング、シャドウイング、速音読のおかげで
先生の英語がほとんどわかるようになりました。

さらに、APETで教えていただいたスキルに自分なりの工夫をしながら、
欧米の大学が要求する公式テストのスコアを上げるトレーニングを、
日々続けています。

5年以上先だった留学計画も、ぐっと早まりそうです。
「継続は力なり」は、やはり事実であり、真実ですね!!
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(大塚) 今の先生の学校でのことについて、教えてください。    
(T.S) そうですね、生徒たちは、英語だけ、ということではなく、
学習そのものに前向きとはいえない子供が大半です。

そのなかで、いかに50分の授業を意義あるものにするか、
というところが大きな課題でした。
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(大塚) なかなか大変な状況のようですね。
授業では、どのあたりを重点的に取り組まれているんですか?
   
(T.S) 生徒たちは、高校に入学する前に
英語を声に出して読む、英文(英単語)を書くということを
ほとんどやってきていないので、声に出す・書くという基本を
徹底して行うようにしています。

世界に文字がない言語はあっても、
音声のない言語はないと思っていますので、
特に音読はしっかりさせるよう、意識していますね。

ただ、中には音読することに抵抗を示す生徒もいて、
そんな生徒たちに声を出させるのが、大変でした。
声に出して読むことに抵抗がなくなるまで、やはり、1、2ヵ月はかかります。

その間、教室に響くのが私の声だけという状況はちょっと悲しいのですが、
「自分のトレーニングにもなる」と、割り切って(?)、
一人、張り切って音読していましたね。
そうしているうちに、声を出してくれる生徒も出てくるようになりました。

ただ、生徒の気持ちになると、
これまでやったことをないことを私から「やれ!」と言われるわけですよね。
生徒が乗れないのも、分かる気がします。

そう考えると、音読するとどんな「いいこと」があるのか、
生徒にしっかり伝える必要があると思いました。

そこで、音読することで得られる効果を説明した上で
音読を促したところ、最初は疑わしく思っていたようですが、
今ではなんの疑問もなく声が出るようになった生徒が大勢います。

音読ひとつとっても、こちらの「もっていきかた」一つなんだなと感じました。
「声に出して読みなさい」と生徒を叱咤するのではなく、
「声に出して読ませる授業を展開」することが、大切なんだと思います。
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(大塚) なるほど。他に、意識していることはありますか?    
(T.S) APETで教えていただいたトレーニングの組み合わせを
授業で応用するようにしていますね。

組み合わせの基本は、意味の区切れ目で切った英文/日本文を
「音読」→「音読筆写」→「ディクテーション」
または「和文英訳」で成果確認、です。

この基本のトレーニングを、徹底的に繰り返しています。

まず、音読ですが、文法の授業であれば、
例文7〜8文を意味の区切れ目で切りながら音読します。

長文読解をしているときは、全文を解説するのではなく、
あるパラグラフ(80〜90words前後)を取り上げて、音読しています。
長文読解では、あからじめ英語/日本語訳を渡してから
音読練習に入るため、全文解説しなくても
生徒からの抗議の声はあがりません。

文法・長文読解どちらの授業でも、文法的な説明はほとんどしませんね。
現在の勤務校の生徒は、文法の説明を聞くよりも、
身体を使って音読・書く練習をするというやり方が合っているように思います。
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(大塚) 先生は、音読筆写用のプリントを活用されいるそうですね。    
(T.S) はい。音読筆写は、授業の中で10分弱程度を使ってやっています。
専用のプリントを準備して、音読した英文から3、4文を抜粋して、
最低5回ずつ書かせています。

生徒たちは、ワンセンテンスが6〜7語ぐらいの文でも
5回ずつ書くのが精一杯で、途中で書くのを
やめたりする生徒が多かったのですが、次第に、5回ずつ書き終えて
さらに2回・3回書く生徒もでてきます。

声に出して読みながら書くと、
楽に英文が頭に入ってくると気がついた生徒は、
積極的に声に出して読み、たくさん、しかも速く、書くようになりますね。

読むこと・書くことがなかなか連動しない生徒も、
それなりの成果(プリントが埋まる!)が得られるので、
集中してやっています。

生徒たちに「プリントの埋まり具合は成績に反映する」ということを
伝えてあるので、どの生徒も自分なりのベストをつくしているようですね。
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(大塚) なるほど・・・。このあたりの仕組みづくりは、
真似したいと思われるメルマガ読者の先生方も多いと思いますね。
   
(T.S) 小さいことなんですが、生徒の気持ちになると感じさせたい達成感ですよね。
音読・音読筆写の後の学習の成果確認は、音読筆写をした英文を使って、
ディクテーション または 和文英訳を3文〜4文、
小テスト形式で行っています。

一応点数化はしていますが、
あくまで生徒自身が自分の出来具合を確認する目的でやっているので、
採点は生徒に任せています。
ただ自己採点だと、答え合わせだけして
小テストに参加しない可能性があるので、隣同士で答案を交換させ、
互いの答案を採点させるようにしているんです。

授業で英語/日本語の音読、日本語/英語の音読、
英語/英語の音読を繰り返すことで、ほとんど英文を暗記できているようで、
しっかり各音読をしている生徒は、小テストで常に8割以上取っています。
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(大塚) 小テストを、学習の成果確認に上手く活用されてますね。    
(T.S) 実は、APETに参加するまでは、小テストの位置づけが
少し曖昧な部分があったんです。

APETで学んで、
小テストは授業中にトレーニングした成果を見るものであって、
「できない」自分を再確認するものではないということを理解できました。

実際に、授業でこのことを意識して行ってみると、
トレーニング後の小テストの結果が、
次の授業での「やる気」を引き出す鍵にできるんですよね。

ちょっと余談ですが、
音読筆写で効果が上がったと感じた生徒数名が、
他の先生の英語の授業にも、そのやり方を応用していたんです!
(テスト終了後のノート点検をしていた同僚が、
生徒が音読筆写をしているページを発見し、教えてくれました)

その生徒たちは、平均点37点のテストで、60〜78点を取っていました。
それを知って、私は密かにガッツポーズしました(笑)。
嬉しかったですね。
今、課題なのは、音読や音読筆写である程度手ごたえを感じて
「さらにもう一歩!」と積極的に取り組む生徒と、
音読もせず音読筆写もおざなりになって
結局、手ごたえを得られないまま授業にも興味を持たなくなってきている
生徒とのギャップです。

このあたりは、さらにもう一工夫していきたいですね。
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(大塚) では、ここでちょっと話題を変えましょう。
先生がICCを知ったきっかけは、なんだったのでしょう?
   
(T.S) まさに、このメールマガジンに登録したのがきっかけでした。
先日、自分のPCで確認してみたら、登録したのは2004年10月でした。
あまりに前のことなので、
どういう経緯でメルマガを登録したかは不明なのですが・・・。

その後、2007年の夏に「英語力アップセミナー」を受講しました。
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(大塚) なぜ参加を決意されたんですか?    
(T.S) 私は、自分によさそうだと思うことは、
とりあえず何でもやってみるということを信条にしておりまして、
自分自身の英語力アップに役に立ちそうだと思ったので、
参加することにしました。

また、3年間近くメルマガを購読していて、ICCの先生方の方針・考え方が
私のアンテナに触れたということだと思います。
物理的な距離(関西−東京)は、障害にならなかったですね。

実際に受講してみて、
私よりも遠くから来られている先生もいらっしゃったので、
「自分の直感は間違いなかった」という確信を深めました。
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(大塚) 今後、APETの参加を検討されている先生に、なにかアドバイスはありますか?    
(T.S) そうですね、はじめて参加される方は、
まず「英語力アップセミナー(A)」を受講するといいと思いますね。

他のどのセミナーを受講しても、
このセミナーで教えていただいたトレーニングが
基本になっていると思います。

「英語力アップセミナー(A)」でトレーニング方法をしっかり学んでおくと、
その後に受けるセミナーが何であっても、
トレーニング方法そのものに気を削がれることなく、
講師の先生方が進められる講義に、集中できるんですよ。
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(大塚) 「英語力アップセミナー(A)」で特に印象的だったことを教えてください。    
(T.S) 具体的に様々なトレーニング方法を教えていただいたことが、
何より一番印象に残っています。

ここで学んだトレーニングが、
学校でも、塾でも、私の授業の基本となっていますし、
私自身の英語トレーニングの中核にもなっています。

それから「勉強」ではなく「トレーニング」だという概念も深く納得しました。

講義の中で、スポーツ選手がトレーニングを継続できる理由の一つとして、
「将来、○○ができるようになるため必要なことだから、やる」といった具合に
明確な目標が定まっているから、という話を聞ききました。
こういった部分を意識して授業を進めれば、いいんだなと気付きました。
初めて生徒に説得力のある説明ができる!と思いましたね。

それから、英語を学習する際の「時間管理」の大切さを学びました。
自分自身の英語学習を振り返ってみると、
「机に向かって」「2時間は集中して」という勉強方法だったように思います。

セミナーに参加して、机にしがみつくだけが
学習ではないということが分かりました。
ただし、「隙間」時間をうまく活用するには、
「5分でも効果が上がる学習方法で取り組む」、
「トレーニングの目的を意識しながら学習する」といったことが
必要だということも同時に教えていただきました。

こういったことは、授業でも十分生徒に伝えたいと思いますね。
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(大塚) 今後の目標を、教えてください。    
(T.S) 今、留学の準備をしています。
出来れば、英語教育に関係する資格を取得しつつ、
興味がある英語学の勉強を続けたいと思っています。

今後も、地に足をつけて、トレーニングを続けていこうと思っています。
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(大塚) 最後に、全国の先生方へメッセージをお願いします。    
(T.S) 私の場合、自分の英語力をつけたいということが
APET受講のきっかけになったのですが、
自分自身の英語力アップのためのトレーニングは、
そのまま授業にも生かせているところが、多いです。

考えてみると、生徒にとって実りのある授業を目指すならば、
先生がたくさんの引き出しをもつことが必要だと思います。

また、自分にとってベストな勉強法は何かと考えることが、
生徒にとって有意義な授業を展開することにもつながると
言えるかもしれません。

そして、教えるならば、
教師である自分自身も、常に学ぶ姿勢でいることが
求められているように感じます。

自分の学びが、生徒の学びにもなる。

おそらく、教えることと学ぶことはいろんなところで連動していて、
自分のトレーニングの延長線上に、
生徒にも還元できるものがたくさんあるんだと思います。

APETで教えてただいたトレーニングをベースに、
今後も、自分への負荷をかけ続けていこうと思います。
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(大塚) 先生、ありがとうございました。    
       

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